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やっぱりフェイトさんは甘えんぼ属性持ってたほうが可愛い(確信)

二作目ぽいー
有限実行、3作目も今月中にはUPするので、もうしばしお待ちを。

「ゆらゆら」





最小限の明かりさえ消し、暗闇となった部屋。
とはいえ、時刻は早いと言っても良いほどで、何の気まぐれか、たまにはベッドに早く入ろうという話になっただけ。
ただ今日は、身が交わる雰囲気ではない。それでも、求めれば彼女は嫌がらないだろう。逆に、求められれば私も嫌がらない。
けれど、それだけが私と彼女を繋ぎとめるものでは、当然ない。

私に背を向けて横になるフェイトちゃんを、後ろからそっと抱きしめると、喜ぶように、彼女の手が私の手に添えられた。

「フェイトちゃん」

「なに?なのは」

間を空けない返答は、いつも私を安心させてくれる。

「愛してる」

添えられていただけの彼女の手が、私の手に絡む。

人は、愛に生きる。
いや、少なくとも、私は愛に生きている。そしてきっと愛に死ぬだろう。

これほど多くの生物がいるのに、何故人だけがこれほどまでに恋を、愛を求めるのだろうか。
高度な知能を有し、総合的に生態系のトップに君臨している人間が、なぜ愛という繁殖だけ考えれば不必要な要素を求めるのか。

当たり前のように食べられる夕食に、彼女の愛を感じることもある。
仕事を終えて、帰宅したときの「おかえり」という言葉に、愛を感じることもある。
私の制服についた埃を払ってくれることに、愛を感じることもある。

しかしそれが無ければ、私はやっていけない。
すっかりフェイトちゃんに依存してしまっているのだ。

だからこそ、こうして愛を伝えたい。
愛に対する経験が浅い数年前は、愛してるという言葉の意味は、それ以下でもそれ以上でもないと思っていた。
しかし今はそうは思っていない。
その魔法の言葉には、感謝、擁護、謝辞といった意味も使う場面によっては含まれてくる。

私が如何にフェイトちゃんを愛しているのか、そして逆にフェイトちゃんからの愛を求めているのか。


「フェイトちゃんは、幸せってなんだと思う?」

辞書を開けば、『運がよいこと。また、そのさま。』などと書かれていることだろう。
『また、そのさま』とはいかにも辞書らしい言い様だ。
けれど、私はここまで築いてきた私の人生を『運』という不確かな、至極曖昧な言葉で済ましたくない。
もちろん、運の要素があったことは確かだ。それは間違いない。
それでも、私が地道は近道なりと信じて積み重ねてきたものが、絶対に今に繋がっているはずだ。
偶然ではなく、必然として行ってきたものが、幸せに繋がっているはずだ。

「・・・し、幸せは、人によって形は違うものだと思うけれど、少なくとも、私にとっての幸せは、こうやってなのはと一緒にいられることかな」

こちらに寝返りを打つことなく、ただ彼女の手の力が更に強くなったことに、彼女の恥じらいを感じる。
照明がついていないからわからないが、きっと彼女の顔に赤みが差しているはずだ。

フェイトちゃんを体ごとぎゅっと引き寄せ、彼女の背後から、耳元に顔を近づける。

「じゃあフェイトちゃんは今、幸せかな?私、そこには結構自信あったりするんだけど・・・」

「はい・・・」

消え入りそうな声でフェイトちゃんが答える。

普段からそうでありたいと思っていても、それを実際に本人の口から聞くことは少ない。
たまにこうして言って貰えると、やはり安心する。
まぁ、常日頃から言ってくれ、というのは、照れ屋なフェイトちゃんにはハードルが高いだろう。
高すぎるハードルは下を潜られて終わってしまう。

フェイトちゃんと出会ったことも、フェイトちゃんと本気で戦ったことも、そして六課で共に過ごしたことも。
全てが1年の間に起こったことのように感じる。全てが、ついこの間のことのように感じる。

フェイトちゃんと笑いあったことも、フェイトちゃんと喧嘩したことも、泣いているフェイトちゃんを慰めたことも、つい昨日のことのようだ。

あまりに早い時の流れに、私はついていけない。
何故だ。何故こんなにも時が流れるのは早いのか。
ちょっと前まで、アリサちゃんやすずかちゃんと、学校で笑いあっていたじゃないか。
それが、いつしかこうしてフェイトちゃんと一緒に暮らしている。

「珍しいね。なのはが過去を思い返すなんて」

こちらに彼女が寝返り、数瞬目が合ったあとフェイトちゃんが見透かしたようにいう。

「む、私だって思い出に浸ることはあるよ」

別に悪くいったわけじゃないんだけど・・・と、困ったように笑う。
そんな彼女の髪を手で梳くように触る。

「ついこの間まで、アリサちゃんやすずかちゃんと、学校で笑い合ってたのにな・・・って」

フェイトちゃんはゆっくり瞬きをしただけで何も答えない。

「不思議だよねぇ。本当にあっという間だよ。昔、アリサちゃんが体育のときに・・・」

言いかけて、彼女の眉が変にしかめられていることに気付く。

「どうかした?」

「なのは、奥さんと一緒にベッドにいるのに、他の女性の話はしないものだよ」

思わず、私の口から ふっ と小さな笑い声が漏れる。

「ちょっと思い出に触れただけだよ、そんな妬かないでよ」

妬いてなんか・・・と呟く彼女の顔は、明々白々に 妬いてました といわんばかりだ。

「あはは、ごめんごめん」

私が軽い調子で謝るが、案外彼女は本気だったようで、このごめんごめんだけで済ませるつもりは無いらしい。
むぅぅ、と唸ったあと、彼女は自身の額をちょんちょんと示す。
要するにキスしてくれたら許すと言っているのだろう。

相変わらず可愛いと思いつつ、額に軽く口付けると、『えへ』なんて子供らしい声と綻んだ彼女の顔。
フェイトちゃんのほうから私に身を寄せて、胸の辺りに顔を押し付けてグリグリする。
普段は見せない、私と二人きりのときだけに見せる彼女の動作。
いつもはフェイトちゃんの前では畏まる、友好のある何人かの執務官の後輩も、こんな彼女を目の当たりにしたらきっとイメージが変わって、もっと気軽に接するはずだ。
・・・まぁ、先輩後輩という立場であまり気軽にというのも問題か。

今だに頭を押し付ける彼女の背中に手を回して、そのまま軽めに抱きしめる。

「こうやって、なのはに包まれてると私の幸せ度数がぐーんと上がります」

「上がっちゃいますか」

「上がっちゃいます」

「私も、こうやってフェイトちゃんを抱きしめてると、幸せ度数がぐーんと上がります」

「上がっちゃいますか」

「上がっちゃいます」

言い合って、可笑しくて二人で笑いあう。

私の腕を枕にさせろとねだる彼女に腕を貸し、今日はこのまま夢の世界へ。

夢の中でも、フェイトちゃんに逢えたら良いな。

まぁ、きっと会えるでしょ。
何せ今の私は、幸せ度数MAXだから。


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2013.11.17 / Top↑
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