訪問ありがとうございます。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
みなさんお久しぶりです。
死んだようで死んでなかった、なのフェイ派のはしくれです。

いや、実はしばらくの間何故かFC2から投稿できなかったんですよねぇ(原因不明)
その間、pixivでちょこちょこっとやってまして。それで昨日、pixivにあげて、なんとなぁくFC2にアクセスしてみたら、つながるじゃないですか!
なんで、こっちに全部移す形になります。
といってもpixivでも更新してきますんで。
「なんか見たことある記事だな」って思ったら、はい。実はそれ自分でした・・・。

日にちあきすぎてすんません、またちょくちょくと書いてきますので、よろしくお願いします!
(上記文は、本日初回投稿ssにも貼り付け)


今回のssは、フェイトさんはこういうのが苦手だったら可愛い気がするな。と。
と、いうよりも船はともかく、自分も飛行機は苦手なんですけどねwww
いやぁこえーわ飛行機。新幹線最強だわ・・・。

それでは、「苦手と団欒」




「こんなところに行ってみたいなぁ~」

雑誌をめくりながら、フェイトちゃんが独り言を漏らす。
その目はキラキラと子供のように輝いている。いかにも興味津々といった様子。

フェイトちゃんが見ているのは旅行ガイドの本。
地球で言うところのヨーロッパ風の建築物が立ち並ぶ地域の本だ。
普段見るのことのない風景が、写真と説明つきで紹介されている。
建物にしても、花や木といった自然にしても。
やはりそういったエキゾチックな写真というのは、人の関心を引きやすいものだ。
『見てみたい』『行ってみたい』そういう気持ちになるのも仕方ないだろう。

・・・それに、正直に言ってミッドチルダにはそういったエキゾチックさがあまりにも足りない。
ゴシック建築の建物があるわけでもなければ、ベネチアのように水路が走っているわけでもない。
目を見張るほどの峡谷があるわけでもなければ、見上げれば首が痛くなるほどの滝があるわけでもない。

これには子供心にがっかりしたのを、なんとなく覚えている。


食い入るように雑誌を見続ける彼女をちらと見やって、思い出したように声をかける。

「でも、そこに行くとなると、飛行機じゃないとね?」

フェイトちゃんに悪戯っぽくそういうと、彼女は うっ と言ったきり、言葉に詰まってしまった。

そう。このことを知る人はあまりいないが、フェイトちゃんは飛行機がちょっとだけ苦手だ。
いや、ちょっとじゃないか。かなり苦手だ。

フェイトちゃんが言うには「あんな鉄の塊が空を飛ぶなんて絶対おかしいよ」とのこと。
彼女があまりにも子供っぽいことを言うので、思わず笑ってしまったことを思い出す。
笑う私を前に、フェイトちゃんは続けて
「なのは、飛行機だって、『俺は飛行機だもんな~空は気持ちいいな~』って思ってる間は問題ないけど、ある時ふと『あれ?ちょっと待てよ?俺って鉄じゃん。良く考えたら飛べないわ』って気付いたら飛べなくなっちゃうかもしれないよ?」
なんて、心霊番組を見て一人でトイレに行けなくなった子供のような顔で私に言うものだから、いよいよ私は笑いが止まらなくなって、フェイトちゃんが拗ねてしまったほどだ。

空を飛ぶのは、鳥と魔法使いだけ、というのが彼女の持論。
まぁ、それに対して気球は?とか、蝶は?とかいう突っ込みを入れるほど私も嫌味な性格ではない。
確かにいえることは、フェイトちゃんが相当に飛行機が苦手ということだけ。

私と結婚する以前、執務官として飛行機に乗ることもあったでしょ?と尋ねたこともあったが、どうやらその場合は、乗ったらとにかく寝てしまうらしい。
それで、連れの人がいたらその人に、居なければバルディッシュに目的地に到着したら起こしてもらっていたという話を聞いた。
・・・まぁ、飛行機が苦手というひとは少なくないし、そんなものなのだろう。


「フェイトちゃんが飛行機嫌いを克服できてから、そこのことは考えようか」

なんて、彼女が持つ雑誌を指差すと、彼女は数瞬困ったような顔をした後、

「でもさ・・・やっぱりアレが空を飛ぶなんておかしいよね。航空力学とか、そういう理にかなってるとかいう以前に、普通に考えて空は飛べないよね」

私に言うというよりは自分に言い聞かせるように喋る。

「でも。ほら、フェイトちゃん。羽もついてるし、エンジンもついてるし、なんかこう、勢いで飛べそうな感じしないかな?」

「そんなこといったら、扇風機にも羽はあるし、車にもエンジンはあるでしょ!」

私からの何の気なしの返答に、即座に反論してくる彼女に、そりゃそうだけど・・・と苦笑い。
苦笑いといっても、フェイトちゃんには悪いけれど、面白くて、という意味合いが強い。

「まぁまぁ、フェイトちゃん。飛行機が苦手な人なんてたくさんいるから大丈夫だよ」

言って、彼女の頭をぽんぽんと叩く。
その目が気持ちよさそうにぱたぱたと瞬いた後、『さっきから子ども扱いしてるでしょ』と咎められる。

なんの根拠もなく、大丈夫だよなんていったのがまずかったのか。

「そんなつもりはないけど、ほら、あんまりフェイトちゃんが可愛いこというからさ」
ね?と軽くウインクしてみせると、『そういうのが子ども扱いしてるんだよ』と顔を赤くして俯く。

・・・いや、別に私だってそういうところに行くのが嫌なわけではない。
飛行機が苦手な彼女を、それを理由に適当にあしらっているわけでもない。

ただ、どこかへ行かずとも、私にはフェイトちゃんが居ればそれで十分ってこと。

私としては、一人で世界遺産を見に行くよりも、彼女と近所の花火大会を見に行くほうがよほど良い。
一人ですばらしいご馳走を食べるよりも、彼女と家でコーヒーを飲むほうがよほど良い。

「私だってそういうところに行ってみたいけど、別に背伸びして遠くに行かなくても、こうしてフェイトちゃんと一緒に普段を過ごせれば、それで十分だよ」

こうやってなんでもないようなことで、じゃれあうことが出来る。
ちょっとしたことで、笑いあうことが出来る。
一人では潰れてしまいそうな寂しさも、分け合うことが出来る。
一人ではあまってしまいそうな幸せも、分け合うことが出来る。

そうやって送る日々に、家族が居るすばらしさというものを感じずにはいられない。
親友や娘には『二人は死ぬまで仲を違えないだろう』なんて茶化されたりもしたが、何気に満更でもない。


「なのははそういう恥ずかしいことすぐ言うんだから。私はたまに言われるくらいで十分なのに・・・」

言われるのはすごく嬉しいけど・・・と消え入りそうな声で彼女が付け足す。
その先も何か言ったような気がするが、既にその部分は聞き取ることが出来ない。

「照れちゃうから?」

「照れちゃうから」

お互いの距離がちょっと近くなり、なんとなく甘い雰囲気・・・

「はいはいご馳走様」

・・・に、割り込んでくるのはヴィヴィオなわけで。

「ちょっとヴィヴィオ、そんなこと言わないでよ!」

「ずっと同じ部屋にいた私を無視してイチャイチャし続けた二人の罪は重い」
神妙な面持ちで、冗談ばかり言うヴィヴィオ。
まるでどこかの親友じゃないか。
あの親友に似るというのはどういうことなのか、と私が考えをめぐらす。
フェイトちゃんを見やってみれば、彼女は彼女で特に言葉を発する様子はない。

あの顔は『イチャイチャしてるって言われちゃったよ』と、思っている顔だ。
心情が顔に出やすいフェイトちゃんがポーカーフェイスなのは、娘の前でそんな顔をするのは恥ずかしいとでも思っているのだろうか。

「もう、ヴィヴィオがそんなこというからフェイトちゃんが怒っちゃったじゃない」

慌てたようにオッドアイが左右へ動く。
それと一緒に金髪も慌てたように揺れる。

「いや、別に私怒って・・・」

ないよ、と続ける前に私の瞳が なんてね と訴えているのを感じ取ったのか、今度は金髪があきれた様に振る首にならって左右に揺れる。



その後は、夕飯まで三人で旅行の話。
あそこへいきたい、ここへいきたい。
家族仲良く、雑誌を広げてわいわいと。

「あ、良く考えたら、飛行機じゃなくて船でもいいよね。ほら、豪華客船のクルーズみたいなさぁ・・・あれも憧れるなぁ」
美しい港町の写真を見ながらもらした私の言葉に、フェイトちゃんが一言。

「あんな鉄の塊が水に浮くなんて絶対おかしいよ」

その言葉をきいた私の口から漏れたのが、笑い声ではなくため息に変ったのは、これは仕方のないことだろう。

スポンサーサイト
2013.04.29 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://ikayasasusawak.blog.fc2.com/tb.php/43-1b062bc2
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。